イベントの特典グッズができるまでの工程をグッズデザイナーがご紹介します!
こんにちは!広報担当のれむちゃんだよ☆
『クリエイター祭り2020』の特典グッズを制作させていただきました☆
このグッズができるまでの工程をご紹介しようと思います☆
クリエイター祭りと私
私がクリエイター祭りに関わることになったのは、
2019年11月4日(月・祝)にブリーゼブリーゼ(大阪梅田)で開催されたクリエイター祭り2019に
一般客として参加したことがきっかけでした。
会社員をやりながら毎日代わり映えのしない生活を送っていて、
この先もこのまま何となく過ごしてしまっていいのかな…と思い悩んでいた時に、
たまたまTwitterでクリエイター祭りの存在を知りました。
この参加をきっかけに交流の輪が広がり、なんと2020年のクリエイター祭りの運営に参加することとなりました。
人生何が起こるかわからないね☆
クリエイター祭りとは?
2015年より始まった株式会社クリエイティブユニバースが主催する
関西発のクリエイターによるクリエイターのための「悩みを爆発させる」イベントです。
有名人が登壇するようなイベントではなく、一歩先をゆく先輩の話を聞いたり、
参加者同士のつながり、スマホで多数決で白黒つけたり一日遊ぶようなイベントです。
グッズができるまでの流れをご紹介
グッズ制作は、大まかにこのような流れで進めていきます。
それでは順を追ってそれぞれの工程内容を見ていきましょう!
グッズひとつ作るのにもこんなに工程があるんだね☆
ステップ① グッズ制作のご依頼を受ける
クリエイター祭り主催の株式会社クリエイティブユニバース様からのご依頼で、
オンライン開催当日までワクワクを継続してもらうためのグッズ制作のご依頼をいただきました。
今回担当させていただくグッズは、イベントをもっと楽しむためのグッズを何か作りたい!から始まっているので、
作るものも何も決まっていません。なので商品企画を含めたトータルのグッズ制作担当となりました。
商品企画からグッズデザインに関われるのは嬉しいね☆
9月には運営メンバーが集まってのキックオフ(プロジェクトの開始に行われるミーティング)が行われました。
12月開催のイベントですがこんなに前から準備が始まるのです。
まだまだ時間あるじゃん~余裕!と思われるかもしれませんが、グッズ担当としてはすでに若干焦り始めています。
何を作るかを決め、イラストレーターさんにイラストを描いてもらい、デザインをして印刷所へ入稿、
量産したものを事務所へ納品、そして参加者様の元へ届けることを考えると、結構時間がありません…!
あわわわわ!どうなっちゃうの~☆
ステップ② グッズのアイテム候補を挙げる
まずは予算とスケジュール内で作れそうなアイテムを挙げていきます。
チラシと一緒に郵送するので、厚みが2~3センチ程度のものが条件になります。
- ステッカー
- 缶バッジ
- マグネット
- アクリルキーホルダー
- マスク
- マスクバンド
- マスクケース
- エコバッグ
- トレーディングカード
- USBメモリ
- パズル
- マウスパッド
- ポップアップカード
などなど、たくさん上げたアイテムの中から、
身に着けてもらいやすく制作もわりと容易で見栄えのするアクリルキーホルダーに決定しました!
魅惑のアイテム、アクリルの世界
私は推しのグッズを収集するタイプのオタクなのですが、
キャラクターグッズの中でもアクリル素材のグッズは定番中の定番で人気です。
アクリルキーホルダー(通称アクキー)はもちろん、
アクリルスタンド(通称アクスタ)はサイズがどんどん大きくなり、
最近では等身大なんかも出てきています。
等身大は制作費も高いですが、紙製パネルに比べて
キャラが実際にそこにいるような感覚を味わえるプレミアムアイテムです。
アクリルという素材の透明感を活かしたデザインができるのはもちろん、
自由にカットできるので組み合わせ方次第では様々なアイテムが作れるのが魅力です。
我が家にも、ものすごい数のアクリルグッズが大切に保管されています!
アクリルの可能性は無限大☆
ステップ③ メーカーを選ぶ
アクリルキーホルダーに決まったので、次は印刷をお願いするメーカーを3社ほどピックアップして、
予算や納期の比較をしました。
今回お願いすることにしたYousei印刷様は、たくさんのクリエイターさんの制作実績を公開されていて、
難しそうな印刷やカットなどもきれいに再現されていたので、
いつかアクリルグッズを作る時にはお願いしたいと思っていたのです。
みなさんも初めて何かをする時にはネットで検索したり、
見たり聞いたりしていて何となく知っていたところに問い合わせたりすることが多いと思います。
そんな時に、必要としている人の中の検索上位1位を取れていると、
いざという時に声がかかるんだなということを、実体験を通して改めて感じました。
私も「グッズデザインを頼みたい」と思った時に思い出してもらえるグッズデザイナーになりたいので、
自分の存在を知ってもらう活動を地道にやり続けようと思いました。
グッズデザインはLEMにおまかせください☆
ステップ④ グッズの方向性を決める
企画の内容が詰まっていく内に、
ただランダムで届くだけではなく心に残る素敵な体験ができるグッズにしたいという流れになり、
それをアクリルキーホルダーでどう表現するのか、これが一番の難題でした。
今回のイベントはオンラインだけど、そこで知り合った仲間といつかリアルで会えた時に、
このグッズを持ち寄る意味を持たせたものにしたいという主催の想いが実現するグッズでなくてはなりません。
グッズは4種あり全種揃うことで合体できるといいのではないかというアイデアを元に広げていきました。
アイデアその① SNS風アクリルキーホルダー
フレームの中が透明になっていて、キャラクターと一緒に写真を撮れるという、
キャラクターグッズでは定番のアイテムです。
イベントに参加しているZOOM画面をこのアクキーと一緒に撮影してSNSに投稿してもらい、
さらに4種を重ねて合体させると新たなイラストが完成するというアイデアでした。
(下記画像は提案のラフイメージ)
アイテム単体としては評判良かったのですが、合体のイメージが弱く、残念ながら却下となりました…!
アイテムとしてはおもしろいよね☆
アイデアその② パズルアクリルキーホルダー
合体させるという体験にぴったりハマるパズルは、初期のアイテム候補にも挙がっていました。
パズルはパズルでもよくあるピースの形では面白くないし、単体でも成立するデザインかつ、
どうやって合体させるかを落とし込むのが本当に大変でした…!
ひとまずデザインを3パターン提案することにしました…が、全然マウスが進みません!
合体させる部分のイメージが湧かなかったのです。そんな迷走した2案がこちらです。
迷走しているのが伝わってくるね☆
キャラクターの一部がパズルの合体する部分にならないかと考えていましたが、
単体としての見栄えが悪いし、スペースに収まらないキャラが出てきてこれ以上進まず…。
そんな時にロゴデザイン担当の絵馬(emma)さんからイベントロゴが上がってきます。
めちゃかわ☆
ピーン☆(何かを閃いた音)
そしてこのロゴからインスピレーションを受けてこのデザインが生まれました。
ロゴに使われているモコモコの爆発部分を合体させる部分にするアイデアを思い付いたのです。
メンバーに見せても満場一致で、デザインCで進めることになりました。
良いものはみんな良いと思うものなのです☆
ステップ⑤ デザイン制作
デザインの方向性も定まってきたので、デザインの細部を詰めていきます。
黄色いワカヤマくんのデザインが他に比べて少し寂しいという意見が出たのですが、
メインビジュアル担当のhachimitsuさんが快く爆速ハイクオリティでアイコンを描き下ろしてくださいました!
めちゃかわ☆
メンバーには凄腕クリエイターがたくさんいらっしゃって、
成果物が上がってくるたびに感動とトキメキが止まりませんでした。
素敵な素材を前にするとグッズデザイナーの血が滾ります…!
最終段階ではメーカーのご担当者様にもデータの確認をしていただきながら微調整をして完成となります。
グッズデザインはただ見栄え良くデザインすればいいわけではなく、
ものとして成立するかを考えてデザインしなければいけません。
アクリルであれば細い突起や鋭角な部分は割れる可能性があるのでなだらかにする必要がありますし、
カットライン同士の間隔もメーカーによって何ミリ以上必要など、気を付ける点がたくさんあります。
長年グッズデザインに携わってきたので、その制約の中でデザインを仕上げることに快感があったりもします(笑)
グッズデザイン楽しくて大好き☆
完成したデザインがこちら!
長い道のりでしたね~!ここまで来ると、もう自分のこどもくらい愛おしい存在です。
デザインも満足のいく仕上がりとなりました♪
メンバーも喜んでくれてホッとしたよ☆
量産前にサンプルをつくる必要性
今回スタッフ用の予備も含めて200個作成することになっていました。
納品先の事務所は大阪で、私は関東在住。
実際に出来上がったものを確認できないまま参加者様の元にお届けするのは
かなりリスクが高いと感じていました。
実務でも大量に生産する前にサンプルを作るのは当たり前の進行だったので、
今回予算を上乗せしてしてもらえるように交渉して、進行スケジュールを組み直しました。
メーカー様も快く対応してくださり、10月末には私の手元にサンプルが届きました。
実物の印刷やカットラインのチェックをすることができたので、
安心して量産をお願いすることができました。
個人でグッズを作る時は、わざわざサンプルを出したりしないかもしれませんが、
それなりの数を作る場合は一度サンプルを出して確認することをオススメします。
データとグッズになったものとでは、仕上がりが思った通りにならないことも結構あります…!
売られてるグッズの印刷とかすごい見ちゃう☆
ステップ⑥ 納品
11月中旬には量産された完成品が事務所に届きました。
ここまで2ヶ月…長いようでドタバタとあっという間でした。
このグッズがクリエイター祭りの有料枠に参加してくださる100名様の元へ旅立ちます。
もうすぐ届くと思いますので、私たちのこだわりのグッズを是非じっくりとご覧くださいませ!
このイベントのためだけに制作したオリジナルの封筒でお届けいたします☆
何色が届くか楽しみだね☆
グッズデザイナーのこだわりポイントをご紹介
ポイントその① 合体する形状
一番苦戦した合体するギミックがうまく表現できた渾身のデザインです。
印刷もキレイで大満足の仕上がりに!
イラストレーターのhachimitsuさんのクレジットもデザインの一部として入れさせていただきました。
これは普段キャラクターグッズを制作している中で、
著作権表示(通称©(マルシー)、コピーライト)を入れるのが当たり前のことだったので、
イラストレーターさんの名前も入れた方が箔が付くと思いご提案させていただきました。
クレジットがあると公式感が出るね☆
ポイントその② 裏面はスッキリとした白とテーマカラーに
表面はカラフルなので、裏面はあえて白い背景にして、ロゴが目立つようにデザインしました。
デザインは引き算も大事なのです☆
ポイントその③ キラリと光るぷっくりしたグロス盛り
カラーの星とハイライト部分にグロスを盛ってみました。
アクリルは色んな表現ができるので、アイデア次第で可能性は無限大!
キラッと光っていい感じ☆
ポイントその④ 星型の金具とワカヤマくんチャーム付き
本体カラーに合わせた星型のキーホルダー金具と、ミニチャームがポイントです!
カラフルなワカヤマくんがめちゃかわ☆
ポイントその⑤ 台紙入りのパッケージ
パッケージに入った状態だと裏面のロゴが見えなくなってしまうので、台紙にはロゴをメインにレイアウトしました。
台紙をつけることで郵送中の破損も防げますし、見た目も豪華になります♪
普通に売られてる商品みたい☆
振り返ってみての感想
一からグッズを制作するのはそれなりに大変でしたが、
やっぱり私はグッズ制作が好なんだなと実感することができました。
グッズを依頼した人も、イラストを描いた人も、ロゴを作った人も、デザインした自分も、
そして受け取るみなさんも含めて、ひとつのグッズを通してみんなが笑顔になる。
その瞬間が大好きでこの仕事をしてるんだな~と、改めて自分の仕事を誇りに思うことができました。
手に取れるグッズって、みんなを笑顔にしてくれるよね☆
また、違うジャンルのクリエイターとコラボするのも初めてだったのですが、
アイデアとアイデアの掛け合わせでどんどん科学変化が起こっていく過程は、
私の人生においてものすごく刺激的で価値のある体験となりました。
まぁ、良いものを作らないといけないというプレッシャーも、ものすごかったですけどね!(笑)
グッズ撮影:村松佳優さん(カメラマン/昆虫写真家)WEBサイト『ムシミル』はこちら
2020年12月5日(土)
オンラインで開催するクリエイター祭り2020
どうぞご期待ください☆(終了しました!)