【グッズデザイン制作のヒント】『ピンズ』ができるまでの工程をグッズデザイナーがご紹介します!
こんにちは!広報担当のれむちゃんだよ☆
2021年もキャラクターグッズの魅力について発信していきます☆
れむちゃんのキャラクターグッズ第1号ができました!
当Webサイトのマスコットキャラクター『れむちゃん』のピンズを作ってみました。
今回はこのピンズができるまでの工程をご紹介しようと思います。
【グッズデザイン制作のヒント】も盛り込みましたので、要チェック!
ピンズがどうやってできるのか知りた~い☆
今回のピンズは株式会社イズム様に制作していただきました。
素敵に仕上げていただきありがとうございました☆
ところで、みなさんは『ピンズ』というグッズをご存じでしょうか?
魅惑のアイテム、ピンズの世界
ピンズとは、金属プレートの裏面に垂直に出た針を衣服やカバンなどに刺して、
針先をバタフライクラッチと呼ばれる金属の留め具で固定するバッジのことをいいます。
金属部分はゴールドやシルバーなどが主流ですが、メーカーによっては種類がある場合もあります。
表面から見える主線の部分は凸になっていて、金属部分が見えます。
色を入れる塗りの部分は凹になっていて、凹の部分に色を流し込んでイラストを表現します。
コレクターズアイテムとしても根強い人気があり、キャラクターグッズでも定番の人気アイテムです。
金属製だから高級感があるよね☆
グッズデザイン制作のヒント
その① 注意事項を確認せよ!
下記画像はメーカー様からいただいた、ピンズのデータ作成時の注意事項になります。
※細かい仕様は各メーカー様によって違いますので、都度確認するようにしましょう。
ピンズは凹部分に色を流し込むので、流し込む面積が小さすぎるとインクが入れられないのです。
本体サイズも25mmと小さいので、そのサイズ内で上記指定を守ってデザインを作成していきます。
グッズデザイナーの腕の見せ所だね☆
その② 線幅を攻略せよ!
当初れむちゃんをバストアップくらいで入れたいなと考えていて、実際に作業してみたものがこちらになります。
顔が潰れてる!!!!!(ガーン☆)
主線の凸部分を0.3mm、色入れの凹部分を0.5mmにしないといけないのが非常に難しく、
このイラストだと下まつげや襟元部分は調整不可能と判断しました(泣)
なるべくキャラを大きく入れつつ可愛い見せ方を考えた結果がこちらです。
ピョコっと覗いてる!ロゴも入ってるね☆
こちらで一度メーカー様に確認をしていただいたところ、赤枠部分を0.5㎜以上にして欲しいというご指摘でした。
グッズデザインの線幅の壁との戦いです…!
結構調整したのに!!!!!(ガーン☆)
キャラクター自体の見た目が変わらないように気をつけつつ、細かく微調整していきます。
こちらがFIXしたデザインになります。
グッズデザインは線幅を攻略すべし☆
その③ PANTONEで色の指定をせよ!
グッズ制作に関わる人達(デザイナー・クライアント・メーカー・印刷現場など)の色の認識を統一させるために、
流し込む色は『PANTONE』という色見本帳から選んでいきます。
IllustratorやPhotoshopのソフト上でもPANTONEの色指定はできますが、
モニターで見る色と実際のチップの色はかなりの誤差があるので、
できるならチップの現物を見ながら選ぶようにすることをオススメします。
れむちゃんにはたくさんのピンクが使われているので、しっかり指定をしました。
出来上がりが楽しみだね☆
余談ですが、色見本帳はかなりお値段が張るので、個人では所有しておりませんでした。
これからグッズデザイナーとしてがんばるぞ!という意気込みを込めてついに購入いたしました!!
色指定はもうバッチリ☆
ピンズが完成!
めちゃかわなピンズが完成しました。作りもしっかりしていて高級感がありますね。
金属部分の厚みもしっかりあって、細かい部分にも色がちゃんと流し込みされていて感動です!
データ通りの仕上がりで感激☆
グッズデザイナーLEMのこだわりポイント
画面上で見るWebサイトや、細かく印刷できる紙の印刷物と違って、
グッズは物として成立させるための制約や限界が、アイテムの数だけたくさん存在します。
今回はキャラクターのバストアップにしたかったけれど線幅の都合で断念…でもそこで制作自体を諦めるのではなく、
その制約の中でもより良い表現でグッズにできるようにアイデアを練ります。
出来上がったデザインのようになるべくパーツを大きく表現しつつ、
より可愛くなるように考えるのもグッズデザインの醍醐味だと思っています。
グッズデザイン大好き☆